お客様各位
本年は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
弊社では年末年始について、
2024年12月29日(日)より2025年1月5日(日)まで休業とさせていただきます。
御迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
※新年は1月6日(月)より通常営業をいたします。
第16回目を迎えたサイトワールド2024は、視覚障害者向けの総合イベントとして、視覚障害者に特化した世界でも類を見ない規模の総合展示会です。
11月1日~3日にすみだ産業会館サンライズホールで開催されました。3日間合計で約3300名の来場者があったイベントでは、楽譜点訳ソフトの紹介と音楽会やスクリーンリーダーNVDAの活用法や点字など、多岐にわたるテーマが取り上げられシンポジウムも開催されました。一方ホールでは42社の出展企業による最新機器が披露されました。
視覚障害者向けの帽子「ロービジョンハット」は帽子の中に振動装置がつけられており、方角や距離を振動で教えてくれるものやスマートフォンと繋げて使うキーボードの代わりとなる「RIVO3」や「Hable One(ヘーベルワン)」などが新製品として出品されていました。参考出品として点字ディスプレイにSimカードを入れることができるような製品も展示されていました。もしかしたら、点字ディスプレイで電話ができるような時代が来るのかもしれません。今後も最新情報に触れて情報発信を続けていきます。毎年11月1日~3日で開催されていたイベントですが、2025年は10月16日~18日の開催となります。
インデックス社CEOのマイケル氏とマネージャーのピーター氏を迎え、エクストラ社主催にて全国の点字プリンター取り扱い業者の方々とともに特約代理店認可のための研修が行われました。
メンテナンス研修の前にはインデックス社の歴史も教えてもらいました。1982年に視覚障害者向けの点字タイプライターから始まったインデックス社は、現在では点字プリンターの開発・製造を行う企業へと成長し、北極圏に本社を置き、スウェーデン製の製品を提供しているようです。最新のインデックスプリンターは、WEB接続機能を搭載し、ブラウザ上での設定変更や状態確認が可能になりました。また、メンテナンス方法についても詳しい説明がありました。ハンマー交換やギアバーの調整に加え基本的な修理や定期メンテナンスではエアダスターを使用し、ハンマーテストやほこり除去を行うことが推奨されました。
また、新製品の高速点字プリンターについても紹介がありました。この勉強会を通じて、点字プリンターの歴史や最新技術、メンテナンス方法について深く学ぶことができ、地元で点字プリンターを使ってくださっている施設のメンテナンスに活かしていきたいと思います。
地域による視覚障害者の情報格差をなくすために、全国各地で情報機器の使い方を説明できる支援者を養成することを目的とした日本盲人社会福祉施設協議会の情報化対応支援者研修会が宮城県視覚障害者情報センターで開催され、参加者の皆さんに最新機器を体験していただきました。参加者は東北だけでなく、北海道や山梨、徳島などの情報センターや点字図書館職員の方々など全国から集まりました。情報化対応支援者研修会では、日本ライトハウス情報文化センターの松本一寛氏が「情報機器最前線2024」として、センスプレーヤーの使い方のポイントなどを説明しました。
高知から来た歩行訓練士で視能訓練士の別府あかね 氏からは「ロービジョンサポート~見えるにくさの基礎知識を視能力訓練士がわかりやすく解説~」と題して、見えるにくさの解説やロービジョンの当事者へ提案できる工夫などを実例をしながら説明しました。
最後に「ロービジョンの方のためのiPhone設定」として、徳島県立障がい者交流プラザ視聴覚障がい者支援センターの阪井紀夫氏からはiPhoneのアクセシビリティ機能など見えない見えにくさでお困りの方々がiPhoneを見やすく使いやすくするための設定を一つ一つわかりやすく説明しておりました。
私は参加者への機器説明で参加させていただきましたが、貴重な講義を聞くことができ、Freedom Scientificの拡大読書器総販売元をしていたインサイトが統合されてから、初めて全国の方々にお会いする貴重な機会となりました。
東北文化学園大学医療福祉学部視覚機能学専攻の先生からご依頼を頂き、視覚機能学専攻の学生さん達へロービジョン機器を持参して皆さんへ機器体験をしていただきました。
先生の発案で文字の読み書きを据置型拡大読書器や携帯型拡大読書器で実際に試すことやほぼ真っ暗な部屋でわずかな光を増幅させて、かつ自然な色彩で撮影できる暗所視支援眼鏡をお試しして明るさの体験、靴装着型の振動ナビゲーションシステムアシラセを使い、学校内のコンビニまでの移動体験をしてもらいました。
学生の皆さんも熱心に体験してもらい大変有意義な時間となりました。眼科分野の未来を担う人材の育成のお手伝いを通して、業界の発展に貢献していければと考えています。
仙台市障害者総合支援センターで開催された「eye eye福祉機器展2024」は、視覚障害者の生活を支援する様々なグッズや機器を紹介するイベントで、最新機器を多数展示し、約250名の参加者を集めました。この展示会は、アイサポート仙台が主催し、2日間にわたって開催されました。メーカーの方々からは、拡大読書器や音声機器、点字関連機器、ウェアラブルデバイスなど、最新の支援機器が多数展示されました。注目を集めた、「視えない」を「わかる」にシフトする次世代型感覚デバイス「SYNCREO」のプロトタイプ。
一人ひとりの視覚障害者の目の見え方を可視化するツール「VISIONGRAM」は興味を持った方も多かった印象です。
これらの革新的な機器は、普段目にする機会が少ないため、参加者にとっても情報を届ける私たちにとっても貴重な体験となりました。また、会場には、障害年金相談コーナー、iPhone相談コーナー、就労継続支援B型「希望の星」、日本盲導犬協会仙台訓練センター(スマイルワン仙台)、宮城県立視覚障害支援学校、宮城県視覚障害者情報センター、国立障害者リハビリテーションセンター自立支援局函館視力障害センター、障害者地域活動推進センターきりんなど、ロービジョンケアに携わる様々な機関が出展し、参加者が、これらの機関と交流している様子も拝見しました。今後も、このようなイベントを地元仙台で支えていき、視覚障害者の方々の生活をより豊かにするための活動を続けていきたいと思います。
東京の日本教育会館にて開催された第32回視覚障害リハビリテーション研究発表大会(2024年9月21日~23日)に参加しました。大会では、シンポジウムや口頭発表、ポスター発表など、視覚リハビリテーションに関する多岐にわたる発表を拝聴しました。機器展示会では、AIを活用した機器や、コンパクト8、ルナ6・ルナSなどの最新拡大読書器の体験をしましたが、最近の機器に加えてさらに選択肢が増える印象を受けました。
また、スマートフォンに接続して使用する「optaro」という機器についても情報を得ることができ、今後の展開が楽しみです。
視覚障害学生のための学部を持つ筑波技術大学からは、2025年度に設置予定の共生社会創成学部についてご紹介いただき、多くの学びを得ることができました。
ロービジョン分野に関わる企業として、今回得られた情報を地域の方々にもお伝えし、視覚障害者の方々の生活をより豊かにするためのきっかけになれば幸いです。
慶應義塾大学病院3号館3階に常設されているロービジョンケア・ハブをご存知でしょうか。ロービジョンケア・ハブは、ロービジョンケアを必要とする多くの視覚障害の方々に対して、福祉、教育、就労、生活の工夫など様々な分野の情報を病院内で提供し、地域の支援機関や団体へつなぐハブ拠点となることを目的として、2024年7月1日に開設したそうです。この度、日本盲導犬協会様のご依頼により、ロービジョンケア・ハブに拡大読書器などのロービジョン機器を設置いたしました。
設置作業中、初めて訪れた視覚障害の方が職員の方々に相談されている温かい光景が見られました。予約なしで気軽に立ち寄れる、まさに「心強い支援の場」となっていることを実感しました。
視覚障害のある方々にとっても、ロービジョンケア・ハブがますます頼れる存在となることを願っています。詳しく知りたい方はロービジョンケア・ハブに直接お問い合わせをしてみてください。
山形テルサにて、山形県網膜色素変性症協会主催の「アイフェスタinやまがた 網膜色素変性症患者のための医療講演会・福祉機器展」が開催されました。機器展示会場では、多くの参加者が最新機器や拡大鏡、遮光眼鏡などを体験していました。
また、山形県視覚障害者情報センターによる情報提供や日本盲導犬協会による盲導犬歩行体験なども行われ、会場は賑わいを見せました。隣接するブースでのアシラセ体験は特に人気が高く、体験待ちの列ができるほどでした。参加者からは、最新機器を知ることができる貴重な機会であり、大変有意義だったとの声が聞かれました。このような体験や情報提供のお手伝いも続けていきたいと思います。